杉谷昭子
審査員プロフィール
矢田映子、井口秋子に師事。東京芸術大学卒業後、ケルン音大大学院の演奏家国家試験を最優秀で合格、卒業。数々の国際コンクールに上位入賞。ゲルバー、ワイセンベルク、アラウに師事。37年間にわたるドイツ滞在の間、世界の著名なオーケストラとの共演や、ベルリン・フィルやウィーン・フィルのトップメンバーから成る弦楽四重奏団等と歴史的な名ホールで定期演奏会等に登場。
ディスコグラフィーも多く、女流で世界初の「ブラームス:ピアノ独奏曲全集」や「べートーヴェン:ピアノ協奏曲全集」をベルリン交響楽団とベルリンにて録音。オランダのレーベルでリリース。近年では「ベートーヴェン:ピアノソナタ全集」を完成させると共に演奏活動40周年を迎え、これを記念に「ベートーヴェン:ディアベリ変奏曲」と「シューベルト:ピアノ五重奏曲《鱒》」をリリース。多くが『レコード芸術』誌で「特選」となる。
1994年よりドイツでの「クララ・シューマン国際ピアノコンクール」の審査を通じてマルタ・アルゲリッチと親交が深まり多大の影響を受けている。2010年「ヨーロッパ国際ピアノコンクール in Japan」を創設。
長きにわたり、ドイツを拠点としてヨーロッパで活躍。特にドイツものの演奏については他の追随を許さない。ベートーヴェン、ツェルニー、リスト、クラウゼ、アラウそして杉谷と、ベートーヴェン直系のピアニストとして、ドイツのピアノ音楽の神髄を今に継承する貴重なピアニストである。
また、20世紀を代表する巨匠の一人、クラウディオ・アラウ最後の弟子としても国内はもとより国際的にも高く評価されている。
2012年11月27日東京文化会館小ホールに於いての、永年ウィーン・フィルのコンサートマスターを務めたウェルナー・ヒンクとのデュオの夕べは、多くの観衆に感銘を与えた。